はじめに
この記事はUnity Advent Calendar 2022(カレンダー1)の1日目の記事です。
ちなみにAdvent Calendarとはなんぞやという方は以下を参照の事。
今回参加したUnity Advent Calendarは、名前の通りUnityに関する技術的な内容の記事を書くものですが、
技術的な記事は常日頃書いているので、逆にUnityを使った事がない人向けの雑記っぽい
「自分がなぜUnityを使い始め、9年間も使い続けているのか」という内容にしてみました。
(”Unity のことならなんでも”と書いてあったので大丈夫なはず……!)
「Unity使ってみたいけど何が良いの?」みたいな方の参考になれば幸いです。
なお、UEを始め他のエンジンちょっと触ったぐらいしか経験がないので
他のゲームエンジンと比較しているわけではない点はご了承ください。
目次
- はじめに
- 目次
- なぜ使い始めたか
- 使い慣れている
- 人気があるため情報量が多く、対応サービスも多い
- 2D、3D、VRと色々なタイプのゲームが作れる
- 色々なOS、プラットフォームに対応しているし、対応も早い
- 仕事が多い
- ゲーム開発用の素材や作業効率化ツールが豊富
- 自分でも拡張しやすい
- PVやスクショが作りやすい
- おわりに
なぜ使い始めたか
まず、そもそもなんでUnityを使い始めたのかという所からです。
もともとcocos2d for iPhoneというiPhone用の2Dゲームを作るフレームワークを使って
ゲームを作っていたのですが、時代の変化と共にAndroidも対応する必要が出てきました。
(※最初はスマホ = iPhoneだったが、Androidも人気が出てきたので)
順当に同じcocos系でAndroidにも対応しているCocos2d-xを使うという選択肢もあったのですが、
2Dだけでなく3Dのゲームも作ってみたかったり、
それまでフリー素材をお借りしていたのでアセットストアの素材が魅力的だったり、
ちょうどUnityのスマホ向けライセンス無料化(昔は書き出し用のライセンスがあった)が重なったりして、
最初はお試してでUnityを使い始めた感じです。
ちなみに約9年半前ぐらいからUnityを使い始めたようでした。
今日よりUnityを始めます>_('ω' 」)_
— カン@ゲームクリエイター(Unity/VR/Steam/Switch) (@Kan_Kikuchi) 2013年5月31日
さて次項からは使い続けている理由を紹介していきます。
使い慣れている
いきなり身も蓋もない理由からですが、やはり一番は使い慣れているというのが大きいです。
どんな物でもそれなりに使えるようになるまでには学習コスト(=勉強時間)が必要になるので、
当然長年使っていてるUnityはゲームを作る上での最初の選択肢になっているわけです。
逆に言うと以下のようなゲームエンジンが登場すれば
他ゲームエンジンの魅力 > Unityの魅力 + 学習コスト
他へ移る可能性もあるという事でもあります。
人気があるため情報量が多く、対応サービスも多い
Unityは個人や企業、日本や海外問わず人気があるためネットの情報量がとにかく多いです。
これは困った事があっても検索すればすぐに解決出来るという大きな利点です。
また、人気があるという事はUnityが存続する上でも大事な指標です。
どんなに良い物でも途中で更新が止まってしまっては学習コストが無駄になってしまいますし、
最悪、違うゲームエンジンでゲーム作り直すという事になりかねません。
さらに人気があると、他のサービスが優先的にUnity対応する事にも繋がります。
最近のゲーム関連のサービスでUnityに対応してないという事はまずないですからね。
2D、3D、VRと色々なタイプのゲームが作れる
個人的に「2DのRPGが作りたい!」みたいに作りたい物のジャンルにこだわりがあるわけではなく、
むしろ色々な物が作りたいタイプなので、Unityの2D、3D、VR何でも作れるというのは大きな魅力です。
また、違うタイプのゲームといっても共通してる部分も多いので、
コードの使いまわしによる開発コスト低減や学習コスト低減にも繋がります。
色々なOS、プラットフォームに対応しているし、対応も早い
UnityはiOS、Android、Mac、Windows等、色々なOS、プラットフォームに対応しているので、
比較的簡単にいろんなプラットフォームにゲームをリリースする事が出来ます。
(各プラットフォームごとにそれなりの対応が必要になることはある)
今の時代、個人開発と言えどマルチプラットフォーム対応は当たり前になっているので、
出来るだけ多くのプラットフォームに簡単に対応出来るかというのは重要です。
また、プラットフォームの仕様変更や新しいプラットフォームへの対応も速いです。
例えば神巫女というSwitch用のゲームをUnityで開発し、Switch発売の一ヶ月後にリリースしましたが、
もちろんSwitch発売開始前から神巫女の開発はしていたわけで、
Unityはその段階でSwitchに対応していたという事になります。
仕事が多い
人気があり、色々ゲームが作れて、色々なOSやプラットフォームに対応しているという事は、
当然、Unity関連の仕事も豊富にあります。
実際、自分のもとにも仕事の募集をしてないにも関わらず依頼が月に数件来ていますし、
「Unityエンジニアが足りないんだけど誰かいない?」という話もよく聞きます。
仕事が多いという事は就職しやすいというのはもちろん、給料も上げやすいですし、
受託も受けやすいので生存戦略として守りを重視している自分には大事な要素になっています。
ゲーム開発用の素材や作業効率化ツールが豊富
UnityにはAsset Storeというアセットの販売サイトがあり、
3Dモデルやエフェクト、BGM等色々な素材を購入する事が出来ます。
また、作業の効率化や機能の拡張をするようなツール系のアセットも多く、
開発時間の短縮にも大きく影響してきます。
ちなみに最近はUnity製のVRChatが人気という事もあって
BOOTH等でUnityでも使える3Dモデルが販売されていたりもします。(ゲーム開発に使える物も売っている)
自分でも拡張しやすい
Unityは自分で機能を拡張(エディタ拡張)する事も可能です。
アセットを買う程ではないちょっとした機能やデバッグ用の専用処理など簡単に追加出来ます。
しかもゲームを開発しているのと同じC#で書けるので、
ゲーム開発の延長として気楽に拡張出来るのも嬉しい点です。
PVやスクショが作りやすい
ゲームをリリースする際にはストア用や宣伝用に
PV(プロモーションビデオ)やスクリーンショットを作成する必要がありますが、
実機ではなくUnity上で撮影する事も可能です。(専用のアセットまで販売している)
特にスマホ(というかiOS)のスクリーンショットは色々なサイズが必要になるので、
解像度を可変出来るUnityなら比較的簡単に撮影する事が出来ます。
おわりに
使い続けている理由としては思いつく限り以上となりますが、
まぁ簡潔に言ってしまえば「人気で万能だから」に尽きると思います。
逆に言えばUnityは何かのゲーム作りに特化しているわけではないので、
「とにかくドット絵の2Dゲームだけを作りたい」
みたいに特化したい場合はあまり向いていないかもしれません。
そもそも誰しも絶対にUnityを使うべきだとは全く思っておらず、
目的に応じてツールは選択すべきなので、まずは目的を明確化するのが大事だと思っています。
例えばゲーム開発もプログラムも完全未経験でRPGが作りたいからRPGツクール、
初心者でも綺麗な3Dゲームを作りたいからUE、といったイメージです。
さて明日のUnity Advent Calendar 2022(カレンダー1) 2日目の記事は
RyotaMurohoshiさんの「RiderFlowはいいぞ!」です!