はじめに
今回は『Unite Tokyo 2019』の講演の動画を見て勉強しつつ、
ついでに記事にまとめちゃおうという感じのやつです。
そして、題材にする講演は、
ゲームをもっと多くの人へ Unity Distribution Portalで広がる可能性と未来です!
今年のGDCではじめて発表されたUDP(Unity Distribution Portal)の最新アップデートとその可能性について解説します。また、公式のローカライゼーションツールについても少しだけ触れます。
出演:鎌田 泰行(ユニティ・テクノロジーズ・ジャパン合同会社 フィールドエンジニア)
UDP(Unity Distribution Portal)とは
日本ではあまり馴染みがありませんが、Google Playとは別のサードパーティアプリストア、
いわゆる野良Androidストアは世界にたくさんあり、
しかも場所によっては大量のユーザを抱えていたりします。
ゲームアプリを遊んでもらうチャンスを増やすためには
これらのストアにもアプリをリリースした方が良いのはもちろんなのですが、
課金システムなどはストアごとに違うので、実装がストア分増えますし、
ビルドやアップロードという作業もストア分増えます。
しかもアップデートの度にすべてのストアの作業する必要もあります。
これを簡単にするのがUDP(Unity Distribution Portal)です。
なお、各ストアの統計を一括で見れたりという他の利点もあったりします。
このUDP、まだBetaですが、2020年中に20以上のストアに対応し、
計10億人のユーザにリーチ出来るようになる予定だそうです。
ワークフローも以下のように至って単純。
- UnityIAPとUDPをエディタで導入
- クラウドビルドにAPKをアップロード
- クラウドビルドからUDPにAPKをプッシュ
- UDPからAPKの必要な部分だけを再梱包し、各ストアに送信
よくある質問
ここからはUDPに関するQ&Aです。
対応しているストア
対応ストアは講演時にはまだ3つですが、
これからどんどん連携していく予定だそうです。
なお、版号取得の補助が受けられるかもしれないAPPTUTTiや
モバイルVRのVIVEPORTなど、本当に色々なストアが連携されるっぽいです。
料金
なんとUDPは誰でも完全無料!
Unityライセンスの制約もなく、もちろん仲介手数料などもありません。
支払いは一本化されるのか
支払いは各ストアから個々にされます。(なので手数料がないとも言える)
しかし銀行情報はUDPに登録すればあとはやってくれるっぽい?
広告は使えるのか
技術的には動作するはずですが、UnityAds含め保証はしないそうです。
場合によっては、各プラットフォームで禁止されているものが出る可能性もあるため、
BANされる危険性を考えると使わない方が無難な気がします。
ゲーム以外のアプリも出せるのか
現状はゲームアプリのみだそうです。
各プラットフォームへの最適化
ぶらっとフォームごとの最適化はされませんが、上述した通り
APKを再梱包する際に余計なもの(他プラットフォームのSDK)が入らないようにはしてくれるみたいです。
Unity製じゃないアプリで使えるか
現状UDPはUnity製のアプリだけしか使えませんが、
なんと将来的にはこの制約を取り払う予定だそうです。
ローカライズはしてくれるのか
残念ながらローカライズは自前でやる必要があるようです。
ちなみにUnity公式のローカライズツールが開発中らしく、
しかも文字だけでなく画像や音源もローカライズ可能との事。
おわりに
かなり良いサービスなのは間違いありませんが、
広告が使えないのは個人開発者には結構致命的かもしれません。
UnityAdsだけでも対応してくれればもっと使う人が増えそうな印象でした。
完全個人では当分モバイルゲームを作らない予定なので、お世話になる機会はなさそうですが、
気にはなるので、もしかしたら詳しい使い方をそのうち記事にするかもしれません。
それより最後の公式のローカライズツールに興味心なので、こっちは確実に試して、後日記事にします!