この記事でのバージョン
Unity 2017.2.0f3
はじめに
今回はUnityが公式で配布してるツール、Asset Bundle Browserを使ってみました。
Asset Bundle Browserは名前の通りアセットバンドル用のツールで、
アセットバンドルの設定や生成、確認を行う事が出来ます。
なお、Asset Bundle Browserを使うにはバージョン5.6以降のUnityが必要です。
導入
------------追記
Unity2018以降はPackage Managerで簡単に導入できます。
------------追記おわり
Asset Bundle Browserは今の所、追加機能なので、
GitHubから入手し、プロジェクトにインストールする必要があります。
GitHubからCloneなりDownloadなりしたら、
Editorディレクトリをそのままプロジェクトに追加します。
そうするとWindow > AssetBundle Browserでウィンドウが開けるようになります。
Configure(生成するアセットバンドルの確認)
次に使い方の説明です。
おそらくメインの機能であるConfigureから説明していきます。
なお、Configureは生成するアセットバンドルの設定を変更したり、確認したりするものなので、
既に生成したアセットバンドルの確認や変更が出来るわけではないという点に注意が必要です。
アセットバンドルの確認
Asset Bundleの確認方法はConfigureタブを開くだけ。
アセットバンドルを選択すると、そのアセットバンドルの詳細と含まれるアセット一覧が表示され、
アセットを選択すると、そのアセットの詳細が表示される感じです。
アセットバンドル名の変更、削除
アセットバンドルを右クリックするとリネームや削除が行えます。
新たなアセットバンドルを作成
ウィンドウへファイルやフォルダを
ドラック&ドロップする事で新たなアセットバンドルを作成する事が出来ます。
アセットの重複検知
アセットが重複して含まれていると警告が表示されます。
空のアセットバンドル検知
アセットが何も含まれていないアセットバンドルがあると、ビックリマークが表示されます。
アセットバンドルの分離、合成
アセットを欄外に持っていくと、別のアセットバンドルに分離し、
アセットバンドルにアセットバンドルを重ねると合成する事が出来ます。
アセットバンドルから一部のアセットだけ削除
アセットを右クリックすると削除が行えます。
アセットバンドルに新たにアセットを追加
アセットをドラック&ドロップでアセットバンドル内に持っていくと追加する事が出来ます。
アセットバンドルに含まれるアセットの選択
アセットをダブルクリックするとProject上で選択出来ます。
Build(アセットバンドルの生成)
コードなしでAsset Bundleを生成する事も可能です。
生成方法はBuildタブを選択し、Buildボタンを押すだけ。
また、各設定値の意味は以下のような感じです。
- Build Target 作成するアセットバンドルの対象プラットフォーム
- Output Path アセットバンドルを出力するパス
- Clear Folders 有効にすると、ビルド前にフォルダ内の全データを削除する
- Copy to StreamingAssets 生成したアセットバンドルをAssets/StreamingAssetsにコピーする
高度な設定(Advanced Settings)の意味は以下のような感じです。
- Compression 圧縮形式の設定
- Exclude Type Information アセットバンドル内にタイプ情報を含めないようにします
- Force Rebuild - ビルドが必要なバンドルを再ビルドする(既に存在しないバンドルの削除は行わない)
- Ignore Type Tree Changes - インクリメンタル ビルドのチェック時にタイプツリーの変更を無視
- Append Hash - アセットバンドル名にハッシュを付加する
- Strict Mode - アセットバンドル作成中に何らかのエラーが出た場合は停止する
- Dry Run Build - ドライランモードでアセットバンドルを作成する
なお、これを使えばアセットバンドルの作成は完璧!というわけではありません。
商業用の開発においては、ほとんどの場合、より高度なビルドのセットアップが必要となります。
ここで提供されている機能だけでは事足りなくなった場合は、ぜひ独自のコード作成の参考として本ツール内のコードを使ってください。
Inspect(生成したアセットバンドルの確認)
既に生成されたアセットバンドルを確認をする事も可能です。
確認方法はInspectタブを選択するだけ。
なお、新しい機能らしく、マニュアルにはまだ項目がありません。(Githubのドキュメントにはある。)
おわりに
思った以上に高機能でしたが、生成前後のアセットバンドルの確認が主な用途になると思います。
ただ、マルチプラットフォームだったり、それなりの規模のプロジェクトになると
アセットバンドルの生成に結構時間がかかるので、生成前に確認出来るというのは大きな利点です。
また、小規模なプロジェクトやモック段階であれば
アセットバンドルの設定や生成も含めてこれだけで十分な気もします。